リメイクする

昔は娘が生まれたら桐たんすを購入したという話があります。 和装の着物が主流だった時代です。嫁入りには桐たんすをという時代は、すでに終わってしまいました。京都などの特殊な家を除けば、一般家庭の子女が着物を日常に着なくなったからです。 しかし、桐は高級材質で手作りされた桐たんすは長い年月がたってもガタが来ない品質です。引き出しも非常に軽いです。親が使っていた桐たんすを着物ごと、そのまま粗大ごみにしてしまうのはもったいないというものです。 しかし、そのまま使ってもまた、古臭い印象をもちますから、桐たんすの修理に出して表面を加工したり今風に生まれ変わらせることが可能です。 こうしたリメイクすることも今は人気です。

合成樹脂と違って、木は無機質ではなく、切り倒されて木材になっても生きています。乾燥にも湿気にも適応し、長く人間の生活と共にあり、木のぬくもりを感じて、日本人は生きてきました。 こうして受け継いできた家具を大事にする気質もまた受け継がれてきました。 修理を行ってくれる桐たんすを扱う老舗の家具メーカーは今もあり、宮大工と同じで日本の文化を守る職人が根強く働いています。壊れたら捨てるしかない商品が多い中、桐たんすは修理不能という話は聞いたことがありません。 有形文化財に限らず、木の文化を守ってきた日本人は、古き良き伝統、古くから受け継いできた日本文化を守るには修理し再現できなくてはいけないのです。 時代が移り変わっても、伝統工芸は職人の手によって大事に後世に受け渡されてゆくべきです。